新宿は豪雨|乳がんのリアルタイム記録

38歳•独身•ひとり暮らし、非浸潤性乳管がん。乳がん初心者の右往左往の記録。

友人の話を聞く

2021/10/23(土)
 
ふたりで会うほどではないけど、仲間数人で何度もご飯食べたりする仲のAちゃん。
そんなAちゃんが半年ほど前にTwitterで婦人科系の大きな手術を受けたことを仄めかしていて、もしや?と思いつつでもデリケートな話なのでLINEとかで聞くのもなぁと思って聞けずにいたのだけど、自分がこのような事態になったいま、本当に偶然にふたりでご飯を食べる機会ができたので、思い切って直接聞いてみた。
 
Aちゃんはわたしより年下(30代前半)で既婚者である。
「言いたくなかったら言わなくてもいいんだけど」と前置きして手術のことを聞いてみると、「全然大丈夫ですよ〜」と詳しく話してくれた。
Aちゃんの病気は乳がんではなく子宮頸がん(の一歩手前)であるらしかった。
高度異形成•上皮内癌ということで、部位は違えど病期は似ている、のかな。
全身麻酔でレーザーで焼く手術を受けたそうだ。
 
さすがにいろいろ聞いておいて黙っておくわけにもいかず、家族以外で初めて病名を知らせた。
病気自体は別物だけど、
全身麻酔で大変だったこと
○入院時に必要なもの、こうしておけばよかったこと
○術後の通院のこと
○保険金の話
など、これから参考になる体験談をたくさん聞けてよかった!
(ちなみにAちゃんは保険金が想像の10倍くらい入って実際にかかった費用を差し引いても有り余る額で急激に家計が潤い、逆に浪費してしまっているらしい…。)
 
「実際に入院直前になったらまた詳しく聞くかも〜」
「何か不安なときとかいつでも連絡ください!」
と言ってくれて、万が一のとき頼れる相手ができたのは心強いなぁ。
 
ていうかまじで夜の居酒屋で酒を飲むのも数ヶ月ぶりだったし(今年はずっと緊急事態宣言だったからね)、やはり人に話すと少しすっきりするよね。
こんなに元気なわたしたち、はたから見ればがんだなんて誰も思わないだろうね。
でもみんな言ってないだけで実は誰もが何かしら病気になってるのかもね、などと話して別れた。

セカンドオピニオンを受けた

2021/10/20(水)


セカンドオピニオン当日。
今までずっと医者の話はひとりで聞いてたけど、今日は関西の実家から母親に来てもらい、2人で話を聞くことに。
とにかく30分22,000円(それを超えると30分ごとに+11,000円)という費用にびびりまくり、余計な話でもし時間超過しても困るので、わたしが聞きたいのはこういう話でと事前に母に説明しておく。


予約は15:30からだったが、15時くらいに来てと言われた。
病院に着くと、まず初診受付で保険証を出し(自由診療なのに?)、病院の方針による同意書へのサインやら、診察券の作成やら(外部の患者なのに作る必要ある?)、料金の説明やら。
それでトイレとか行ってたら結構いい時間になった。
ブレストセンターの待合イスで待機中に、問診票に記入。
ここで待ってる女性たちはみんな胸に何かしら疾患があるのだなぁと思いながら待つ。
受付票に今日の担当医師の名が書いてあったので、ネットで検索してみると(今って医師ひとりひとりの患者からの評価みたいなのが見れるんですね…)、自分から話すというより傾聴型の先生であるようだ。


ほどなくして名前を呼ばれ、母と診察室へ。
そう、なんか話を聞くだけだから会議室みたいなのを想定してたけど、普通の診察室だった。
優しそうな男の先生である。


先生も忙しいだろうから、30分で時間が区切られるように最初にタイマーをセットするのかな?と思ってたけどそのような物も見当たらず。
普通に話し始めようとするので「タイマーセットした方がいいですか!?」って最初に聞いたら「大丈夫ですよ」とのこと。
超過したらお金払うのはこっちなんですけど、意外と時間にシビアではないのかな?


わたしの知りたいのは主に
○今の病院で部分摘出を勧められているが、本当にそれでいいのか
○術後の写真が見たい(部分摘出の場合どの程度変形するのか知りたい)
の2点。


そんなわけで術後の写真をipadみたいなので早速見せてもらう。
何例か見せてもらうが、わたしの感想は「結構変形するな…」だった。
見せてもらった写真の多くが手術直後で縫い目が生々しかったり、放射線の後で赤くなってたり、痛々しく見えたから余計に…。
乳がん関連の本を読むと胸が大きい方は部分切除しても目立ちにくいかもみたいに書いてあったが、写真を見た感じでは結構豊胸な方でも左右比べると明らかに差があって、やはり部分切除だと非対称になることを受け入れなければならないなぁと…。


「でも今の病院ではよく見ないと分からないくらいにできるって言うんですけど」と聞いてみると、
多少オブラートに包みつつ「その病院で受けるのはオススメしない」と言われ…。


理由として
○医師がひとりの単科病院であり、その医師ひとりの判断が絶対的。
○その医師が既に高齢で、例えば5年後10年後にその病院が存在していない可能性もあり、そうなったらどうするか。
○単科だと大きな設備もなく読影も病理医も外注になり、直接的な意見交換はできていないと思う。
○そもそもその医師の評判があまり良くないし、その病院からこちらに転院してくる人が結構いる。


「術後の放射線治療もできればしたくないと言ってたんですが」と聞くと
「その先生が見て判断して不要と言えば不要になる。言わばその先生が決められる」と。

だから「小さい良性の腫瘍をちょこっと取るくらいならそういうところでもいいかもしれないけど、今回はそうじゃないから、手術を受ける病院はちゃんと考えた方がいい」と。


いや、もうそんなん聞いたら元の病院で手術受けます!
って選択肢は完全消滅じゃないですか。
母ももちろん同意。


そもそもセカンドオピニオンを受けたのは、わたしも本当にこの元の病院の先生ひとりの判断に任せていいのだろうかと思ったからで、そりゃ大きい病院でチーム医療みたいな方が安心だなと思っていたのもあったわけで。


じゃあどこの病院がいいかって、どこがいいかなんて分からない。
今日来ているこの病院は家から微妙に遠い(片道1時間くらい)と差額ベッド代が高いのがネックだけど…。
一応まだ通いやすいところにある大学病院もちらついたけど、また別の病院に転院となるとまた紹介状を書いてもらったりややこしそう。
じゃあもうセカンドオピニオンを受けたご縁でこの病院でいいのでは?


先生曰く、ここにするか別の病院にするか持ち帰って考えてもらってもいいですよとのことで、母も一旦持ち帰る?と言うが、考えても分かるものでもないし、どんどん日にちが遅れていくのは嫌だ。


「もしこちらに転院となると、元の先生に転院しますって伝えてまた今度は転院のための紹介状を書いてもらわないといけないですよね?(気まずい)」
「うちへの紹介状は今日お持ちの紹介状で代用できます。もしあれだったら元の病院への報告書に転院する旨を書いておきましょうか」


えっ、そんなことができるんですか!?
どっちにしろ元の病院にMRI写真を返却しに行かないといけないけど、その時に一緒に受付の人に報告書を渡すだけでいいってこと!?


というわけで、もう即決。
こちらの病院に転院します!


そんなわけで次回の予約も取ってしまった。

診察券作っといてくれて良かった。
次は1週間後に診察。
この先生がそのまま見てくれるのかと思いきや、別の先生になるらしい。


で、話は終わりそうだったけど、よく考えたら結局部分摘出でいいのかどうかという話はどうなった?と気づき、「先生的にはどうですか?」と聞いてみると「情報が足りない」と言うではありませんか。


えっ、MRIやらエコーやら組織診の結果は持っていったけど?
先生が言うには、今日は診察したわけじゃないし、実際に胸を見たわけでもないし、エコーの写真は向こうの先生が撮ったものなので、こちらの病院の医師の目で確かめてからじゃないと、とのことだった。


「また検査のやり直しですか?」
「例えばMRIとかだと検査をした施設にこちらから直接結果を取り寄せることができる」
(いまどきフィルムで持って行ったのがありえないらしく、パソコンで取り込めるようにデータでもらいたいとのことだった)


なるほど。
前の病院で次は手術と言われたからもう術式を確定させないといけないとあせってたけど、まだその段階じゃなかったってことか。
今後この病院でお世話になりながら、また考え直すことになりそう。


実際の手術は早くて年末あたりになるらしい。
「患者としては一刻も早く手術してほしいんですが、今すぐ取らなくても大丈夫ということでしょうか」
「そうですね」


これで一応今日聞きたいことは全部聞いたはず。
これにて初めてのセカンドオピニオン終了。


診察室を出たときは明らかに30分以上たっていたし、報告書を書く時間も料金がかかるよね!?と超過料金にビクビクしながら報告書の完成を待つ。
呼ばれたので行ってみるとちょうど来週担当してくれる先生がいたから挨拶でも、と先に会わせてくれた。
女医さんでした。
ちゃんと治療してもらえるなら医師の性別はどちらでもいいんだけど、やっぱり胸のことなので女医さんの方が安心感はありますね。


さらに待つこと5分ほど、完成した元医者への報告書を受け取り、受付で精算。
すると、30分ぶんの料金しか請求されず、そのあたりはやはり柔軟だったみたいで…ありがたい。


というわけで、思いがけず「転院」という結果になったセカンドオピニオン
でも大切な自分の体のことだから、大きい病院で手術を受ける方がやっぱり安心だ。
前に進んだのか? 戻ったのか? 分からないけど、この選択は間違いなかったと将来思えますように。


◆今日かかったお金
セカンドオピニオン自由診療) 22,000円

セカンドオピニオン申し込み

2021/10/15(金)

 

早速午後半休をとって、元病院に資料を取りに行く。
MRI画像フィルム11点、CD1枚、紹介状1通を受け取る。
MRIフィルムは「いつでもいいから要返却」とのこと。
これがめちゃくちゃでかくてA3が入る鞄でも入らず、どうやって持って帰ろうと思っていたところ、黒い大きな袋をもらってことなきを得た。

医師から少しだけ説明。今までのまとめみたいな。
・範囲が大きいからたぶん全摘と言われるだろう
・でも全摘だとどうしても乳頭まで取ってしまうから自分としてはやはり部分摘出の方が良いと思う
・ただうちでは写真を見せられないから、そういうのも見て考えてください

みたいな。

あと帰り際にエレベータ待ってたらちょうど医師が通りかかって、
「今日もこれからあなたと同じ非浸潤の方の部分摘出の手術がある」
と教えてくれた。

けど、頑張ってくださいと言うのも変だし「そうなんですね」としか言えず。
同じような手術を結構やってるから安心してってことだったのかなぁ…。

 

そのまま電車に乗ってセカンドオピニオン先の病院へ。
評判だけで決めたから行くのは初めてなのだった。
ていうか総合病院自体ほとんど足を踏み入れたことがない。
院内にスタバがある。すごい。

 

総合案内で「セカンドオピニオンの申し込みをしたい」と申し出ると、「地域連携室に行ってください」とのこと。
地域連携室でセカンドオピニオン申し込み。
先ほど受け取った一式を渡し、申込書に記入。
係の方が「開封いたします」と断ってから紹介状を開封している。
自分では見てないから何が書いてあるのか知らないけど、チラ見した感じだと用紙3枚くらいに結構長く書いてくださっているようだった。
申込書の備考欄に今のうちに聞きたいことを箇条書きで書いておく。
その間に係の方が空き日程を確認して「最速ですと来週水曜ですね」と。

なんと5日後である。
2週間くらい先かと思っていたので、思いのほか早くてびっくり。
善は急げ、その日で申し込み。
当日の受付やオピニオン費用について説明を受け(30分22,000円)、今日やるべきことは終わった。

健診で最初に指摘されてからいつのまにか1ヶ月がたっている。
自分でボールを持つ時間は極力なくしたい。
次はセカンドオピニオンを待つのみ。

 

◆今日かかったお金
セカンドオピニオンのための資料代 3,660円

 

セカンドオピニオンのための資料が揃った

2021/10/14(木)

 

夕方、病院よりセカンドオピニオン用の資料が揃ったとの連絡あり。

揃えるのに1週間くらいかかるとは聞いていたけど、ほんとにちょうど丸1週間でしたね。

受け取りの際は先生からお話があるとか。

セカンドオピニオン先の病院が、平日17時までしかセカンドオピニオンを受け付けていないので、明日、元の病院で資料を受け取って、そのまま先の病院でセカンドオピニオンを申し込んで来ようと思います。

日に日に痛みが増してくる気がして、早く手術を受けたいです。

 

 

以下は関係ないけど気がかりな話。

今朝起きてベッドから立ち上がろうとしたら、床についた左足に全く力が入らなくてそのままぶっ倒れました。

どうやら寝ている間に左足が痺れていたらしく…。

そこにあった扇風機に激突して扇風機は壊れ…といっても直る程度ですけど、歪んでしまって羽根がカバーに当たるようになってしまいました…。

寝てる間に片足が痺れるなんて初めてて、しかも左側だし、動脈硬化なのか? それとも? 原因が分からなくてビクビクしてます。

いてて…と言ってる間に左足はすぐ回復してすぐ歩けるようになったんだけど、何だったんだろう…。

後ろ向きに尻餅をつくかたちで倒れたので直接左胸を強打したわけではないけど、体への無駄なダメージは避けたいところ…。

なんか怖いです。。。

 

セカンドオピニオンの病院決める

2021/10/7(木)

 

ワクチンの痛みはだいぶ引いて、左腕を下にして寝ることもできるようになった。
でも左胸はいまだにズンズンドクドクしている。
左胸が「早く!」と叫んでいる気がする。
今日こそセカンドオピニオンの病院を決めなければ。

と思いながらもまた闘病記を読んでいる。


「元気になるシカ! アラフォーひとり暮らし、告知されました」
藤河るり / メディアファクトリー

漫画家のがん体験記コミックエッセイ。
この方は卵巣がんなので病気は違うんだけど、アラフォーひとり暮らしという立場が同じなので、心境の面で参考になることが多かった。
だって体験記を書かれている方は、ほとんどみんな夫、彼氏、パートナーがいるんだもん。アラフォー独身の体験記って意外と少ない。

 

「彼女失格   恋してるだとか、ガンだとか」
さや香 / 幻冬舎

かなりエネルギッシュで本音だだ漏れの闘病記。
治療のことかなり詳しく書いてあって参考になる。
でも自分にはこんなバイタリティはないなぁと思う。

この方は最初に診察を受けた大学病院があまりにもひどくて転院するのだけど、転院先のホスピタリティがとても良さそうなので、えーいもうわたしもその病院でセカンドオピニオンを取ったらいいんじゃないの!?

自分のなかで候補に入っていた病院だし、いまこの本を読んだのも何かの縁、決めちゃえ!
というわけで手術件数も多く温存率も高い、築地のS病院でセカンドオピニオンを聞くことを決意。
正直こんな立派な病院にわたしなんかが行ってもいいものか…と思ったけど(いままでほんと大きな病院に行ったことがないんです)、なんていうか、庶民がフェラーリ乗ろうとしてるみたいな。。。
でもセカンドオピニオンこそブランド病院を受けるチャンスだよね。
唯一の心配は、全室個室の病院なので、もし転院となったら差額ベッド代がやばそうなこと…。

しかしもうこれ以上迷ってもしょうがないので、さっさとセカンドオピニオン予約の電話。
そしたらずっと話し中で何度かけても全然繋がらず。
代表電話にかけてみるとすぐ繋がったので、そちらからセカンドオピニオン受付に繋げてもらう。
HPを見てうすうす気づいていたが、この病院は「先に診断書やデータを揃えてから申込」するらしい。
だからまず必要なものを揃えてくださいとのこと。
ちなみに申込から実施まではだいたい2週間以内にはできるだろうとのこと。

電話を切ってすぐ、今通っている病院に電話。
受付の人に「セカンドオピニオンを受けたいのでデータを揃えてください」で済んだ。
揃えるのに1週間ほどかかるとのこと。

そんなわけで今はデータ揃うの待ち。
今月中にはセカンドオピニオン聞けるかな?
こうやって病院を決めてしまえば後は流れに乗るのみ。
何をどうしようか迷ってる時間は必要だけれど、もったいない気もする。
考えが停滞している間は、他の作業もすべて心ここにあらずになってしまう。
わたしはだらだらしてしまう人間なので、胸の鈍痛に急かされてむしろよかったのかもしれない。

セカンドオピニオンの病院探し2

左肩から胸、脇にかけてじんじんする。
ワクチンの副作用だ、きっと。
でもいまのわたしには胸からのSOSにも思える。
早く手術してあげたい。
 
いろいろな乳がん体験記を読んでいて思うのだが、
ほとんどの皆さん、周りに支えてくれる人がいる。
具体的には、夫、彼氏、パートナーなど。
もちろんお子さんがいる人も多い。
 
わたしは。
誰もいない。
 
幸い離れた地元に親と姉がいるので、
家族には相談できるのだけど。
 
改めて孤独を思い知らされているようで、
精神的にそちらのつらさがじわじわきている。
考えたら押しつぶされそうだから、考えないように、
無心になって体験記を読み漁り、病院を探す。
 
 
東大卒電通勤務バリキャリの方の体験記を読む。
自分との社会的立場のあまりの違いに慄きつつ。
濃厚で読み応えがある。
 
北風祐子「乳がんという『転機』」
 
#4に、がんサバイバーからの言葉として、次の3つが挙げられていた。
(1)人間は死亡率100%だ。
 (2)常に最悪の事態を考えるようにしろ。そうすると、それよりマシだったときにホッとする。
 (3)気をしっかり持って。
 
また、上記の連載のなかで、医者の友人から聞いた信用できる病院として某病院の実名が挙げられていたので、よっしゃセカンドオピニオンはここで受けようと思ったけれど、1時間44,000円の設定しかなく、ちょっと悩む。
 
がん専門病院系は、どこも予算オーバー。
でも都立K病院ならがんに特化していながら予算内でいけそうである。
ただ、いまはコロナ対策に注力して一般診療は縮小中らしい。
築地のS病院は入院時の個室差額ベッド代が心配。
港区のT病院は亡くなった元アナウンサーの方の最初の誤診をした病院だそうで…張本人の医者は別病院に異動してもういないらしいが、心情的にはやはりちょっと敬遠したくなる。
ていうか30分22,000円以内で都心に近ければもうどこでもいいんじゃないの?という気になって、もう逆にふりだしに戻った感。
そもそも今後を決める大事な決断のためのセカンドオピニオンに、お金をけちってる場合か?
口コミも大事よねと思いながらネットで探しても、実病院名挙げてのセカンドオピニオンの体験記ってあんまりないんですよね。。。
なんか調べるのにも考えるのにも疲れて、とりあえず今日のところは都立K病院が第一候補。
 
会社からメールでインフルエンザ予防接種の案内がきていた。
昨日コロナのワクチン受けたばっかだし。
いつ手術するかも分からないし。
コロナで予防接種の予約者数が制限されていて、確実に出社して受けられる人限定なので、今年は受けられないなぁ。
 
あと、一昨日投函したばっかりの限度額適用認定証が早くも届いた。
カードになる前の、昔の保険証みたい。
早いことはいいことだ。

セカンドオピニオンの病院探し1

医療関係の知り合いとかいないし、周りに乳がん経験者もいないのであそこの病院は良いとかいう情報はまったくない。
ゼロからのセカンドオピニオン病院探しスタート。
 
昨日相談センターで聞いたように、まずは都内のがん手術実績の多い病院から。
いま行っている病院が単科のクリニックなので、できれば違うタイプの、大学病院など大きい病院がいいのではないかと思う。
いまの病院は他科との連携とかないのでね…。
 
あとは料金。有名な病院はだいたい30分22,000円、1時間44,000円あたりが相場らしい。
うーん自由診療だから高いなぁ。
わたしの場合そこまで難しい話ではないから30分で十分だろうと思うので、1時間しか設定がなくていきなり44,000円のところはさすがにちょっときつい。
東京は選択肢が多すぎてある程度絞り込む必要があるし、30分22,000円以下の病院にすることにしよう。
あとは、もし万が一転院することも考えたら通いやすさも一応考慮に入れて。
 
まとめると、わたしのセカンドオピニオン病院探しの軸は上からこの4つですね。
・手術実績(温存率)
・大きい病院(がん診療連携拠点病院
・診察料
・場所
 
意外とこれだ!って病院が決められず。
明日か明後日には決めたい。
 
 
昨日はセカンドオピニオンを受けようと決めたけど、そもそも受ける必要があるのかについてはまだ若干迷っていて…(高いし)と思っていたところ、
ここに載っている2人目の話が大変参考になった。
 
以下引用。
「術式は温存術でいいのかな、とは思ってはいるが、どの程度変形するのか知りたく、その上で全摘同時再建と比較したい、写真や絵など全く提示がなく、不安に思っているが、主治医にはそれはガンを受け入れられていないからだと言われていると伝えました。
すると、写真見たい?と聞かれたので、もちろん見たいです!!と言うと、すぐに写真のファイルを持ってきてくださいました。
患者さんに許可をちゃんと取っているものだからね、と説明されました。
きちんとファイリングされた写真は、たくさんの例が示されていました。
しこりの場所別に、元の胸の状態と術後の写真とが並べられていて、元の胸のサイズや腫瘍のサイズ、摘出部分のサイズなどが詳しく書かれていました。
自分と同じ位置のしこりの写真をたくさん見せていただき、だいたい同じ体型位の、しこりの大きさも同じくらいの患者さんの写真を見つけることができ、しっかりイメージが出来て、本当にほっとしました。」
 
わたしは医者からこんな暴言を言われたわけではないけど、まさにこれが知りたいんだ!と思いました。(この病院がどこか教えてほしいぐらい!)
「温存した場合具体的にどんな形になるのかイメージできない」ことがモヤモヤしている一番の理由だと自分でもやっと気づいた。
今の医者には「そんな写真はない」と言われたので、これこそセカンドオピニオンを受ける必要性があるのかなと。
 
そういえば、昨日相談センターの方に、「悩めるのは手術前だけだから」と言われて確かにと思ったんだった。
そのまま手術を受けてもし万が一結果が思っていたのと違ったら、「なんでもっと手術前に検討しなかったのだろう」と後悔するだろう。
だったらちゃんとセカンドオピニオンを取ってこれが最適な方法だって納得した方がいいよね。
 
というわけで今度こそもう絶対セカンドオピニオンを受けると決意。
 
ちなみに、セカンドオピニオンの手順について、具体的に示している情報が意外と少なくて、
医者に紹介状をもらうのが先? オピニオン予約が先? みたいな細かい順序もよく分からなかったのだけど、
東京医科大学病院HPに分かりやすい手順図があってとても参考になった(病院によって多少違うかもしれないけど)。
 
 
とにかく早くオピニオンを受ける病院を決めなければ。

限度額申請、保険の確認、がんの無料相談

2021/10/4(月)


今日は粛々とできることをとりあえず進める。

 

・高額医療費の限度額適用認定証を保険組合に請求

これは所属組合のHPから書式をDLして記入して投函するだけなので楽チン。

 

がん保険の受け取り方を保険会社に確認

今まで保険金の類を受け取ったことがないのでやり方が分からない。
いつどのタイミングで何が必要なのか? 
がんと宣告されたら受け取れる一時金があるので、それは宣告受けたらすぐにもらうのかと思ったけど、「一時金がないと手術が受けられない!」というほど切羽詰まっている場合じゃなければ、後でまとめて請求すればよいらしい。
一時金だけじゃなく手術費とか入院費とかのこともあるし、その度に診断書をもらうのもお金がかかるので。
どうも手術も未定の状態で保険金請求に気を回すのは早すぎたようだ。

 


午後、2回目のコロナワクチン接種。
うーん、1回目の接種のときはまだがんだなんて微塵も思ってなかったなあ。
接種後の15分の待ち時間、窓から見える1ヶ月前とまったく同じ景色が、全然違って見える。
最近の鈍痛がワクチンによるものかがんによるものかそれとも他の原因によるものか分からないので、原因の切り分けのために左腕(乳がんがある側)に受けるのは避けたかったんだけど、腕が動かなくなる可能性を考えると右腕(利き手)に受けるのはそれ以上にリスクが高すぎる。
注意事項には「乳房切除された方は逆側で受ける方がよい」と書いてあったが、切除したわけでもないしな。
そんなわけで結局左腕に接種。
この1ヶ月で左腕に針を刺すのは4回目である。
(ワクチン2回、健康診断の採血、昨日の採血)
がんばれ左腕。

接種後気分悪くなったらどうしようと心配していたけどわりと元気なので、接種会場近くの、前から目をつけていたがん診療連携拠点病院の無料相談に行ってみる。
原則予約制なので空いてなかったらあきらめようと思っていたけど、ちょっと待ったらすぐ通してくれた。
保健師 兼 看護師の優しそうなおばさんが担当してくれる。
ガチ相談というわけでもなく、昨日告知されたばかりであわあわしているので話を聞いてほしいくらいの軽い気持ちだった。
あ、でも「セカンドオピニオンを受けるべきか、受ける病院はどうやって探したらいいか」と聞いたところ、ネットで手術実績一覧みたいなのを見せてくれて、丁寧に教えてくれた。
選ぶ基準は乳がん手術の実績、温存率、通いやすさetcで。
大きい病院はセカンドオピニオンも手術も混んでてだいぶ先になるかもしれないから予め確認しておいた方がよいetc。
東京は病院が多すぎて逆に困る。

自分のもやもやを口に出して多少気持ちの整理もできたし、
医療従事者の視点からアドバイスいただけたし、
相談して良かったと思う。
この病院の患者でもないのに気持ちよく応対してくれてありがたいものです。

それで気持ちを整理した結果
医者の方針に不満はないが、不安はある。
その点で完全に納得しているとは言い難いので、
やはりセカンドオピニオンを受けて、客観的判断から主治医のやり方に間違いないと確信してから受けたい。
という気持ちを再確認。
とりあえず病院を決めよう。

次にやることは、セカンドオピニオンの病院を決めて、
今の病院に紹介状とデータをもらうことだ。

 

やっぱりがんでした【告知】

2021/10/3(日)
 
病院に病理検査の結果を聞きに行く。
待合室で、呼ばれるまでの15分が長い。
ずっと心臓がドクドクしてる。
 
いざ診察室へ。
「やっぱり非浸潤がんですね」
「わーお!」
 
がんを告知された瞬間って皆さんどんな反応をされるんでしょうか。
わたしの場合、自然に出てきた言葉は「わーお」だった。
ある程度覚悟はしていたし、深刻なステージではないというのもあると思うけど。
良くも悪くも予想通りで何のサプライズもない結果。
「今までの全部うっそぴょーん! 良性だったよーん!」
ってなる確率もゼロではなかった以上、ほんの少しだけどこか期待していたのだけどね。 
 
検査報告書をチラリと見せてもらう。
そこには
"ductal carcinoma in situ"
の文字。
わかんねーよ!
 
「これは非浸潤がんということですか」
「そうです」
 
略してDCISと言うらしい。
わーお!
わたしマジでがんなんだ!
落胆より「早く見つかってよかった」という安心感。
 
何度も検査を受けるうちにある程度覚悟をきめる時間があったから急にびっくりってことはあんまりない。
どっちかって言うと気楽な気持ちで受けた健康診断のときに「気になる所見が…」って思いがけず言われた瞬間が一番ビビったかも。
 
とりあえず手術は確定である。
人生初手術、人生初全身麻酔
ドキドキ。
 
わたしの場合、左胸の上部に横長にそこそこでかく広がっているらしい。
医者が言うには部分摘出で温存できるだろうと。
「跡が残らないようにメスを入れて」
「跡が残らないようにできるんですか!?」
「術後はよく見ないと変形が分からないくらいの感じでできると思います」
「えっ!? 結構でかいんですよね? それプラス余分に取り除くんですよね? 分からないくらいなんて可能なんですか??」
「あなたの場合は高さがあまりないから」
「ははぁ」
 
MRIの写真を見てみると、素人目にはかなり広がっているように見える。
これだけ取り除いて分からないくらいで済むんだろうか?
「できるだけ表面を…脂肪で…」
などと説明してくれている。
「『あんまり変形しない』と言っても『あんまり』の程度は個人差がありますよね。自分の許容できる範囲ならいいですが、過去の類似症例の写真とかないですか」
「ない」
えー。
「本当にまったく変形しないというのは不可能」
「ですよね」
「でもよく見ないと分からないくらいにはできると思う」
と同じことを繰り返される。
いやほんと、よく見ないと分からないくらいにできるならめちゃくちゃありがたいですけど、
仕上がりがだいたいどんな感じかビジュアルで確認したいじゃないですか。
でもそれを確認できないとなると、一種のバクチでは??
 
放射線もできればかけたくないし」
「えっ、温存だと再発リスクが高くなりますよね!?」
「そうですね」
放射線いらないんですか?」
「かもしれない。手術の結果次第で」
 
わたしが調べたところでは温存と放射線はセットだと思っていた。
1ヶ月平日毎日通わないといけないという放射線、もし免れるなら幸いである。
 
あとは手術できるかどうかの確認のための採血をする。
放射線受けるとしたらここで受けられますか?」
「いや、大きな病院に行ってもらわないと。朝受けてそのまま出社も可能ですから。会社はどのあたり?」
「○○です」
「あのあたりは病院がないな…」
「家の近くとかこの病院の近くの方がいいです」
「だったらいっぱいある」
 
みたいな感じで今日は終了。
病理検査代が今日かかると思って多めにお金を用意してたけど、なんと1,620円。
後で前回の明細を確認すると、どうやら前回の費用に病理検査費が含まれていたらしい。
えー、病理検査って5,000円くらいでできるんだな。
精密検査から告知までかかった金額は合計で20,000円くらい(診察+エコー+MRI+針生検)。
20,000円で癌が分かるなら安いものだ…。
 
受付にて
「次回の予約ですが、次は手術になります」
「え!?」
いや確かに手術の説明は受けたけど、わたし「受けます」って言ってないし…。
さっき告知されたばかりで心の準備もできてないし!
「ちょっと待ってください!」
 
「まだ心の準備ができてない」
「手術の費用は」
セカンドオピニオンを受けたい場合は」
「保険金請求のための診断書はどうすれば」
という質問を矢継ぎ早に受付の人にぶつけまくる。
当然待合室にいる人たちには丸聞こえだろう。
でも疑問を心にしまったまま帰るわけにもいかない。
 
とりあえずは「今後どうするか一度検討してみます」ということにして手術の予約はせず。
 
医者と受付の人に聞いた話をまとめると、
「部分摘出、変形はよく見ないと分からない程度で済むだろう」
「手術は平日の夕方、全身麻酔で、日帰り、翌日から動ける(マジか)」
「手術費用は15-20万円くらい(高額医療費の申請をしておくとよい)」
放射線は受けなくてもよい可能性がある」
 
いいじゃない。
特に不満はない。
不満はないが、不安がある。
 
というのも、医者に言われた次の言葉。
「他のところだったら全摘と言われてもおかしくない」
「再建は思っているほどきれいにはできない」
 
この先生もちゃんとした乳腺医学会の認定医だけれど、
乳がんの手術は選択肢がたくさんあるはず。
それを選択肢が1本の状態で即決してしまっていいものか?
いやもちろん全摘再建より温存で済むならそれが良い。
でもどんな仕上がりか分からないのに受けるのは…。
 
なまじ乳がん関連の本を読みまくったせいで、「セカンドオピニオン」は取った方がよいという気がしていた。
そんなわけで「一度検討してみます」と言って持ち帰ったわけである。
 
病院を出てすぐ、近くの公園で家族に報告。
泣くこともなく、どちらかと言うと明るく報告できた。
「初期で良かったね、いや良くないけど」
「うん、良かったわ、いや良くないけど」
みたいな。
今日はめちゃくちゃ良い天気だなぁ。
青空が眩しいぜ。
 
家に帰ってから、もらった病理組織検査報告書をちゃんと見てみる。
 
組織所見が外国語混じりの日本語の文章で書いてあるのだが、素人には全然わかんねーよ!
「solidに増殖」
「adonosisの上皮を置換」
ちんぷんかんぷんである。
 
自分の正式な病名はおろか、サブタイプすらも分からない。
ただ医者は「ホルモンに強く反応している」と言っていたから、
ルミナルAかBなんじゃないかと思う。
HER2はよく分からん。
見る限り、そのような項目はどこにもない。
患者に渡す報告書は簡易版なのかしらん。
 
あと報告書のなかに
「核grade = 2(3+1)」
あれ、核グレードが2って微妙じゃね?
てか(3+1)って何?
3てやばくね?
 
わたしの場合、手術で取ってしまえばそれで終わりになる可能性があるので、
その後の療法に関連するサブタイプはあまり考えなくてもいいのかもしれない。
 
なんにしても、十分に納得しているとは言い難い状態である。
納得せずに手術を受けるわけにはいかない。
 
と思いつつ
告知日ということで、実は心の奥底で深いダメージを受けているかもしれないので、とりあえずこの日は何も考えずに寝た。
 
◆今日かかったお金
診察 1,620円
 

結果が出るまでのあいだが一番怖いかもしれない

2021/10/1(金)

 

生検から昨日で2週間たったが、病院から連絡はなし。
またネットでいろいろ調べてしまい「内容が悪かったらさらに調べるために結果が出るまで時間がかかる」という情報を目にしてしまう。
まあでも最初から2週間以上かかると言われてたし、病理医が忙しいだけだろう…と思っていたところ、夕方に電話があった。事務員からの連絡なので、結果の良し悪しを推察することはできなかったが、いつでも結果を聞きに来て良いというので、2日後の日曜に予約を入れた。
この日が告知日になるのかもしれないなと思いながら。

ちなみに3日後には2度目のコロナワクチンを打ちに行く予定である。
2度目の副反応が怖すぎるので、それまでに行っておかねばと思ったのだ。

生検の後遺症か、ワクチンの副反応か、がん(まだ確定してない)によるものか、ストレスか、分からないけど、手が軽く痺れたり、踵が痛かったり、全身が脈打ってるのをやたら感じたりするようになった。
ていうか明らかに左胸に鈍痛がある。
じんじんしている。
不安。
頭の中で向井秀徳がずっと「病気はどんどん進行! 病気はどんどん進行!」と叫んでいる(ナンバーガールのはいから狂いという曲の一節)。

健康診断の日から、怖くて自分の胸を見ることも触ることもできていない。
生検のときに描かれた油性ペンの線を消すために、お風呂で丁寧に表面を擦ったりはしたけど、できるだけ押したりしないように、スポンジでそーっと擦っただけ。
自分の胸が、急に悪魔みたいに思えて怖い。
悪い部分を早く全部なくしてしまいたい。
早く。