図書館へ
2021/9/20(月)
近所の図書館で、乳がん関連の本を探してみる。
本屋で見かけなかった本がちらほらある。
「これからの乳房再建BOOK」
岩平佳子/主婦の友社/2015
形成外科医が書いた本。タイトルの通り、がんそのものではなく手術後の「乳房再建」について書かれている。
インプラントが保険適用になってからの本なので、主にインプラントによる再建について書いてある。
豊富な写真で、違和感なく再建できた乳房を見ると、「全摘もそんなに怖くないかも‥」と思えた。
医者によっては形が悪くなってしまった例もあって怖くなるが、そんな場合も整えることもできるようだ。
あとインプラントは一律で保険適用かと思いきや、乳輪を作るのはタトゥーであり、タトゥーは医療行為ではないのでそこだけ保険適用外とあって、なかなか複雑なんだなぁと。
こちらは10年以上前の古い本ではあるけど、「大百科」というだけあって分厚く、内容豊富。まだ全部読んでないけど、個人的には
・「非浸潤がん」に1つの章を割いている
・要所要所で「主治医へ確認すること」がまとめてある
ので、わたしのようなビギナーにはありがたい内容。
もちろん乳房再建についても書いてあるが、インプラントの保険適用前の本なので、おおよその費用が高額すぎて驚愕。
保険がきかない時はこんなにかかったんだなぁ。。。ってそれはほんの10年ほど前なんだよなぁ。。。
あと、がんかもと思った時にすぐ自分ががん保険に入っていることを確認して安心していたのだけど、経験者のブログを読んでいると「非浸潤だと対象外になる保険がある」との記述を発見。
もう一度自分の保険の適用条件を確認すると次の一文が。
「医師により病理組織学的所見で診断確定された「悪性新生物」および「上皮内新生物」に限る」
むむむっと思ったが、どうやら非浸潤=上皮内新生物ということらしい。
非浸潤でも保険がおりるようで再び安心。
ちなみに自分の保険は一時金と入院日額、手術共済金などが出るタイプ。
健康保険の高額医療費制度とか使えば、むしろプラスになるのでは??という気すらしている。
親へ知らせる
2021/9/17(金)
親に知らせるべく、午前中にふらっと家族LINEでグループ通話開始。
日頃から頻繁にみんなでTV電話しているので、わたしがTV電話すること自体は違和感はないはず。
幸い父も母も家にいて、TVを見ているところだというので、
「真面目な話があるのでTV消して」と前置きしてから話す。
事情を知っている姉も参加。
・まだ確定ではないがほぼ確定であること
・ステージは低いであろうこと
・命に関わる段階ではないこと
・がん保険に入っているので金銭的にはそんなに困らないだろうこと
・結果が出るまで2週間以上待つしかないこと
などを知らせる。
もちろん驚いてはいたが、落ち着いて受け容れてくれた。
ていうか受け容れるしかないんだけど。
むしろ父は「早く見つかってよかった」と言った。
まったくその通りだと思う。
昨日MRIの結果を聞いたことで、「やばいかどうかすら分からない」状態ではなかったので、自分でも落ち着いて「大丈夫だよ」と言えたのも良かったと思う。
そんなわけで、思ったよりあっさり親への告知終了。
とはいえまだ確定ではないので、結果を待つしかない。
改めて、親戚に経験者はいないか聞いたが、やはりいないと言う。
うーん、ちょっと親戚にいないと思って油断していたかも。
親戚に経験者が全くいなくてもなる時はなるんだなぁ。
逆に言うと、わたしがなったとすると家族や親戚たちのリスクが少し上がったということなんだろうか?
後になって、母からLINE。
「たぶん大丈夫だよ、精密検査になったけど結局なんともなかった知り合いがいたよ。きっと今回もなんともないよ!」
もちろん親だし、急に言われてびっくりしただろうし、確定診断がまだ出ていない段階ではなんともないのを期待するのが当たり前だし、心配させないために言ってくれたのはよく分かる。
最初の精密検査前に言われていれば「なんともないといいな!ありがとう!」などと素直に返したかもしれない。
あるいは同じことを友人から今言われていればそう返しただろう。
でも健康診断から1週間の間にいろいろ自分なりに葛藤して受け容れるしかないことを受け容れつつあったわたしは、素人のなんの根拠もない「なんともないよ」より、もうそうだった時に、この先をどうするかを一緒に考えてほしいなと思った。
だから、親だからこそ「あんまり根拠なく大丈夫だとか言わない方がいいよ」と一応言っておいた。
母からは「そうかぁ」と返ってきた。
わたし自身がん(かもしれない)なんて初めてだし、家族も同様に家族ががん(かもしれない)になるのは初めてなのだ。
素直に言うべきところは伝えて、上手くコミュニケーションをとっていきたい。
まだ確定せず【針生検】
2021/9/16(木)
午後、MRIの結果を聞きに病院へ。
先日聞いた感じだとヤバくはなさそうだったけど、MRI見たら実は「超やべぇ」って覆される可能性もなくもないなと思い、かなりビビってた。
病院で診察券を出して名前が呼ばれるまでのあいだ、ずっと心臓ドクドクしてた。
結果、先日とほぼ変わらず。
医師が言うには、巨大な非浸潤がんだろうとのこと。
MRIを読影した医師からの所見も見せてくれて、
まあわたしは素人なんでサッパリ分からないんだけど、
「ここに"non mass"と書いてある」
「ノンマス?」
「しこりがない」
「それは浸潤してないということですか?」
「そうです」
自分のMRIの写真見るのもなかなか不思議なもんですね。
医師が写真を指差し説明するのを見て
「これわたしの写真ですか?」
と聞いてしまった。当たり前や。
しかも病院に寄る前にたまたま近所の電気屋がオープニングセールで配ってたティッシュの箱をもらってしまい、医者が指差す写真がよく見えなくて「どれどれ…」とティッシュの箱を抱いたまま近づく始末。
(この後で荷物置きのカゴを出してくれた…)
ど素人が自分のMRIを見た感想としては
「白い部分、結構でかいな…」
わたしのは4.4cmとのこと。
まじでかくね?
乳がんのステージの判定でしこりの大きさの基準あるよね?
浸潤してない場合のしこりはステージ判定でいうところのしこりとはまた別みたい。
浸潤しないとどうしても乳管内を横に広がるので大きくなってしまうものらしい。
5cmを越える人もザラにいるとか。
最終的ながんの診断は組織診によって確定する。
「もしかすると良性の可能性もなくもないということですか?」
「そうです」
医師の見立てではほぼ非浸潤がんであろうとのことだったので、あまり期待を持たない方が良さそう。
組織診(針生検)は局部麻酔で行う。
「麻酔だけはチクッとするけど、あとは痛くないようにするから大丈夫です」
麻酔は確かにチクッとしたし、なんか細い針が乳房の内部に刺さってる感覚があった。
生まれて初めての感覚。
その後、医師が取り出したなんかぶっとい針にビビる。
1mmくらいの太さありそう。。。
エコーを見ながら、乳房にぶっとい針を迷いなくブッ刺す医師。
そして
バチーン!
とパンチで穴を開けるような音。
物理的に細胞を切って採取するわけですね…。
そして取り出した針からはペロンと2mmくらいの白い固まりが見えた。。。
あれがわたしの細胞。。。
わたしだってまだ見たことないのに。。。
これ、1回かと思ったら4回くらい採られた。
確かに痛くはないんだけど、刺す前に太い針を見てしまったのと、それが胸の中でグリグリされてる感覚、バチーン!という音のせいもあって、なんか真顔ではいられず、ずっと顔をしかめずにはいられなかった。
医師が言うには、麻酔が下手な医者がやると痛いんだとか。
麻酔してるのに痛いのは嫌だなぁ。
そんなわけで今日は終了。
結果は2週間以上先になるらしい。
待つの怖い。
とはいえおおよその診断はついているので
「あんまり心配しなくてもいいですよね?」
「何をもって心配するかという話だけど」
「確かに」
「今すぐ命が危険という状態ではない」
「それは良かった」
「切除してもだいたいの形は残せると思います」
「!」
広がりが結構でかいので形を残すのは難しいと思ってたのでこれは朗報!
とはいえ手術とか具体的にどうするかは、生検の結果が出てから考える話なので、今日のところはこれで終了。
患者としては一刻も早くどうにかしてもらいたいけど、とにかく待ちが長いんだな。。。
おそらくがんとはいえ、最悪な場合も想定していただけに、だいぶ安心した。
気持ちが軽くなった。
自分がとんでもなく落ち込んで仕事どころじゃない可能性もあるので会社は午後休にしてたけど、これだったら全然今から仕事に戻れるな〜。
本屋で先日はビビって読めなかった「がんと宣告されてら読む本」的なやつとか「よくわかる乳がん」的な本を読む余裕もできた。
ついでに近くの大学病院(がん診療連携拠点病院)でがんに関するパンフレットも何冊かゲット。
正式に診断されたらここの相談窓口で相談しようかなと思ってるので、下見も兼ねて。
体は何も変わってないのに、心は軽くなって、食欲もりもりで今日こそデパ地下でちょっと良いお弁当を買って帰った。
昨日びびらせた姉にもそんなに心配しないで大丈夫と報告。
親にいつ言うか問題については、言ったら心配でぶっ倒れるんじゃないかとも思うけど、早い方がいいのではと姉が言うので明日言うことにする。
親に良くない報告をするのは気が重い。
◆今日かかったお金
診察+針生検 5,610円
結果待ちのドキドキ期間
おそらくがんでしょう【エコー&MRI】
その代わり今日の記録といまの気持ちをそのまま記録すべくこれを書いているところ。
三日坊主なのでいつまで続くか分からないけど、また更新していきたいと思います。
希望溢れる内容になりますように。