新宿は豪雨|乳がんのリアルタイム記録

38歳•独身•ひとり暮らし、非浸潤性乳管がん。乳がん初心者の右往左往の記録。

入院1日目

2021/12/6(月)
 
人生初の入院。
天気は快晴。
関西から前乗りで来てくれた母とともに、朝10時までに病院へ。
キャリーバッグを引きずり入院受付で手続き。
保証金とのことで先に20万円お支払い。
カード使えてよかった。
 
その後、看護師さんに案内されて個室へ。
病室があるフロアはオートロックで入院者用カードがないと入れない。
結局差額なしの部屋には入れず、差額はかかるが個室である。
部屋は長方形ではなく変形型で思ったより狭かったが、なかなか景色がよい。
窓から隅田川やそこを行き来する船が見える。
 
すぐに看護師さんから入院時の流れの説明。
明日の手術時間は、なんと朝イチ!(8時すぎから)
食事は今日の夜中0時まで、
明日の朝は6時までに脱水防止の水を飲む必要があり、てことは5時半くらいに起きねばならない。
 
続いてエコーで手術部位のマーキング。
めちゃくちゃ時間をかけて念入りに見てくれる。
取り残しがあったら困りますのでありがたいことです。
はじめに放射線技師が、続いて放射線医とのダブルチェックで、印をつけたり消したり。
肌感覚では、めっちゃ外側まで印つけてない!?
結構範囲広がってない!?
って感じでビビりまくって印見れない。
やっと終わったと思ったら予想外の一言
「マンモでも合わせてチェックします」
ってえええええ!! マンモするの!?
(後で聞いたところでは、非浸潤の方はだいたいマンモもするそうです)
マンモまじ痛いから嫌なんだよーと心の中で嘆いているわたしをよそに、
「マンモでも映るように」と今つけた印のところに特殊なシールを貼られる。
マンモ先月やったときもやっぱ激痛だったしマジで嫌だ……と思いつつ検査室へ。
今回は手術範囲確定のための検査なので左側だけだった。
苦痛半減……少しだけホッ。
でもやっぱ「うっ…」と言わずにはいられない痛さ。
撮影後すぐに医師のチェックが入り、撮影OKとの声にホッ。
これでさきほどのエコーでつけられたマーキング範囲で確定。
マンモ用に貼られたシールをはがし、印が消えないように透明テープで保護し、記録用に写真を撮られる。
まだ怖くてマーキング範囲見れなかったけど、透明テープの大きさをマーキング範囲に合わせて切ってくれるのを見る限り、さっきエコーで感じた肌感覚よりは範囲は広くはなさそうでホッ。
(手術まで1ヶ月あくことで範囲が広がり、乳頭温存できなくなるのが一番怖かったんです)
 
時計持って行ってないから正確には分からないけど、エコーとマンモで45分くらいかかったんじゃないかと思う。
病室に帰って来ると既にお昼前。
 
12時すぎ。
ゆっくりしてる間もなく昼食が運ばれてくる。
いやはや、これ結構忙しいぞ。
人生初の病院食!
お腹すいてたのでペロリ。
やっと一息。
いつまでいればいいのやらという感じだった母親も、昼食を見届けて帰って行った。
(コロナのせいで、個室といえども患者以外は飲食禁止だった)
 
しかし14時ごろにはセンチネルリンパ節生検があるのでゆっくりしてもいられない。
この隙に院内のコンビニで飲み物やデザートを調達したり、院内散策したり。
 
部屋に戻って窓の外に見える川を渡る船を眺めていると、先生たちがご挨拶に。
今まで診てくれてた先生Bと、同じチームの偉い先生Aと(初対面)、若い受持医Cともう1人、4人チームである。
(これから先生たちを便宜上ABCと区別することにします)
全員女医さん。
そこで湧き上がる素朴な疑問。
「実際の執刀はどなたがされるんですか?」
「チームでやります」
ほほー、そうなのね。
先生方に、先ほどつけてもらったばかりのマーキング範囲を見てもらう。
初チェックの偉い先生A、「これ乳輪でいけるんじゃない?」と。
以前に傷が目立たない方がいいなという理由で乳輪に沿って切ってもらえませんか?と聞いたときは、先生Bに難しいと言われてたけど、今日のチェックでこれならいけそうだとのこと。
ちょっとだけホッ。
あと先生Aが先生Bに何か聞いていて、先生Bが「でもDCISなんです」と答えているのが聞こえてやはりいまの時点ではまだ浸潤は見つかってないんだ、と勝手にホッ。
(DCIS=非浸潤性乳管癌)

 

 
先生たちもいなくなってまったりしていたところ、
薬剤師の説明、看護師による体重チェックなど、
頻繁に人が入ってくるので全然気が抜けない。
 
14時すぎ。
看護師に呼ばれてセンチネルリンパ節生検へ。
少しチクッとしたけどほぼ痛みなくてホッ。
放射性物質が移動するのを待って1時間に撮影。
これは服の上からで2分半片腕上げて寝てるだけでらくらく。
 
いよいよ今日のイベントはもう終わりか?というところで、
SNSで繋がった、現在入院中の方と少しお会いしてお話を聞く。
既に数日前に手術を終えていて、麻酔後の喉の渇きのためのど飴を持っていた方がいいと聞き、お守り代わりにのど飴をいただく。
手術直後の状態のリアルな話を聞けて大変ありがたい。
 
また部屋に帰ってまったりしてると夜勤看護師の方が挨拶に。
 
18時少し前。
夕食が運ばれてくる。
これもお腹すいてたので一瞬でぺろり。
むしろ物足りない……。
今日の0時までは飲食可なので、コンビニで買い足し。
明日は昼過ぎまで何も食べれないから、できるだけ今日のうちに食べておこうと。
 
19時から、SNSで繋がった別の方々とリモート通話。
励ましていただけるのはありがたいとこです。
 
20時から、両親とリモート通話。
父親に部屋を見せながら個室を自慢する。
 
21時、ようやく落ち着いたのでやっと服を脱いで下着でまったりしてたら
看護師さんが「お変わりないですか」とやって来て、慌てたり。
 
22時ころ、お風呂へ(シャワーのみ)。
個室代は痛いけど、部屋にトイレ•シャワー•洗面台があるのはめちゃくちゃ楽だなあ。
この形の左胸とも今日でお別れか……と思うがマーキング範囲を見るのが怖いので愛でられず……ごめんよ左胸と思いながら、下着の上からなでなで。
 
お風呂出てまた適当な格好(下着)でごろごろしてたら、またしても看護師さんが「お変わりないですか」と確認に。まじで油断してた…。
普段ひとり暮らしだし、一人旅もしょっちゅう行ってるので、なんか自分の家か旅先のホテルかってくらいくつろいでます。非日常空間にむしろテンション上がってる。
 
いつもより念入りに保湿し、23時過ぎに顔パック&ナイトキャップでベッドへ。
 
そんなわけで、入院初日は思ったより忙しくて不安になる暇もないくらいでした。
明日も朝イチなので起きてからドキドキする暇もないような。
おそらくお昼には目覚めて、夕食は普通にとれるそうです。
ひとりで不安で寝れなかったらどうしようと思ってたけど、なんだかすぐ寝れそうな気がします。
楽観的な人間でよかった……。