新宿は豪雨|乳がんのリアルタイム記録

38歳•独身•ひとり暮らし、非浸潤性乳管がん。乳がん初心者の右往左往の記録。

セカンドオピニオンを受けた

2021/10/20(水)


セカンドオピニオン当日。
今までずっと医者の話はひとりで聞いてたけど、今日は関西の実家から母親に来てもらい、2人で話を聞くことに。
とにかく30分22,000円(それを超えると30分ごとに+11,000円)という費用にびびりまくり、余計な話でもし時間超過しても困るので、わたしが聞きたいのはこういう話でと事前に母に説明しておく。


予約は15:30からだったが、15時くらいに来てと言われた。
病院に着くと、まず初診受付で保険証を出し(自由診療なのに?)、病院の方針による同意書へのサインやら、診察券の作成やら(外部の患者なのに作る必要ある?)、料金の説明やら。
それでトイレとか行ってたら結構いい時間になった。
ブレストセンターの待合イスで待機中に、問診票に記入。
ここで待ってる女性たちはみんな胸に何かしら疾患があるのだなぁと思いながら待つ。
受付票に今日の担当医師の名が書いてあったので、ネットで検索してみると(今って医師ひとりひとりの患者からの評価みたいなのが見れるんですね…)、自分から話すというより傾聴型の先生であるようだ。


ほどなくして名前を呼ばれ、母と診察室へ。
そう、なんか話を聞くだけだから会議室みたいなのを想定してたけど、普通の診察室だった。
優しそうな男の先生である。


先生も忙しいだろうから、30分で時間が区切られるように最初にタイマーをセットするのかな?と思ってたけどそのような物も見当たらず。
普通に話し始めようとするので「タイマーセットした方がいいですか!?」って最初に聞いたら「大丈夫ですよ」とのこと。
超過したらお金払うのはこっちなんですけど、意外と時間にシビアではないのかな?


わたしの知りたいのは主に
○今の病院で部分摘出を勧められているが、本当にそれでいいのか
○術後の写真が見たい(部分摘出の場合どの程度変形するのか知りたい)
の2点。


そんなわけで術後の写真をipadみたいなので早速見せてもらう。
何例か見せてもらうが、わたしの感想は「結構変形するな…」だった。
見せてもらった写真の多くが手術直後で縫い目が生々しかったり、放射線の後で赤くなってたり、痛々しく見えたから余計に…。
乳がん関連の本を読むと胸が大きい方は部分切除しても目立ちにくいかもみたいに書いてあったが、写真を見た感じでは結構豊胸な方でも左右比べると明らかに差があって、やはり部分切除だと非対称になることを受け入れなければならないなぁと…。


「でも今の病院ではよく見ないと分からないくらいにできるって言うんですけど」と聞いてみると、
多少オブラートに包みつつ「その病院で受けるのはオススメしない」と言われ…。


理由として
○医師がひとりの単科病院であり、その医師ひとりの判断が絶対的。
○その医師が既に高齢で、例えば5年後10年後にその病院が存在していない可能性もあり、そうなったらどうするか。
○単科だと大きな設備もなく読影も病理医も外注になり、直接的な意見交換はできていないと思う。
○そもそもその医師の評判があまり良くないし、その病院からこちらに転院してくる人が結構いる。


「術後の放射線治療もできればしたくないと言ってたんですが」と聞くと
「その先生が見て判断して不要と言えば不要になる。言わばその先生が決められる」と。

だから「小さい良性の腫瘍をちょこっと取るくらいならそういうところでもいいかもしれないけど、今回はそうじゃないから、手術を受ける病院はちゃんと考えた方がいい」と。


いや、もうそんなん聞いたら元の病院で手術受けます!
って選択肢は完全消滅じゃないですか。
母ももちろん同意。


そもそもセカンドオピニオンを受けたのは、わたしも本当にこの元の病院の先生ひとりの判断に任せていいのだろうかと思ったからで、そりゃ大きい病院でチーム医療みたいな方が安心だなと思っていたのもあったわけで。


じゃあどこの病院がいいかって、どこがいいかなんて分からない。
今日来ているこの病院は家から微妙に遠い(片道1時間くらい)と差額ベッド代が高いのがネックだけど…。
一応まだ通いやすいところにある大学病院もちらついたけど、また別の病院に転院となるとまた紹介状を書いてもらったりややこしそう。
じゃあもうセカンドオピニオンを受けたご縁でこの病院でいいのでは?


先生曰く、ここにするか別の病院にするか持ち帰って考えてもらってもいいですよとのことで、母も一旦持ち帰る?と言うが、考えても分かるものでもないし、どんどん日にちが遅れていくのは嫌だ。


「もしこちらに転院となると、元の先生に転院しますって伝えてまた今度は転院のための紹介状を書いてもらわないといけないですよね?(気まずい)」
「うちへの紹介状は今日お持ちの紹介状で代用できます。もしあれだったら元の病院への報告書に転院する旨を書いておきましょうか」


えっ、そんなことができるんですか!?
どっちにしろ元の病院にMRI写真を返却しに行かないといけないけど、その時に一緒に受付の人に報告書を渡すだけでいいってこと!?


というわけで、もう即決。
こちらの病院に転院します!


そんなわけで次回の予約も取ってしまった。

診察券作っといてくれて良かった。
次は1週間後に診察。
この先生がそのまま見てくれるのかと思いきや、別の先生になるらしい。


で、話は終わりそうだったけど、よく考えたら結局部分摘出でいいのかどうかという話はどうなった?と気づき、「先生的にはどうですか?」と聞いてみると「情報が足りない」と言うではありませんか。


えっ、MRIやらエコーやら組織診の結果は持っていったけど?
先生が言うには、今日は診察したわけじゃないし、実際に胸を見たわけでもないし、エコーの写真は向こうの先生が撮ったものなので、こちらの病院の医師の目で確かめてからじゃないと、とのことだった。


「また検査のやり直しですか?」
「例えばMRIとかだと検査をした施設にこちらから直接結果を取り寄せることができる」
(いまどきフィルムで持って行ったのがありえないらしく、パソコンで取り込めるようにデータでもらいたいとのことだった)


なるほど。
前の病院で次は手術と言われたからもう術式を確定させないといけないとあせってたけど、まだその段階じゃなかったってことか。
今後この病院でお世話になりながら、また考え直すことになりそう。


実際の手術は早くて年末あたりになるらしい。
「患者としては一刻も早く手術してほしいんですが、今すぐ取らなくても大丈夫ということでしょうか」
「そうですね」


これで一応今日聞きたいことは全部聞いたはず。
これにて初めてのセカンドオピニオン終了。


診察室を出たときは明らかに30分以上たっていたし、報告書を書く時間も料金がかかるよね!?と超過料金にビクビクしながら報告書の完成を待つ。
呼ばれたので行ってみるとちょうど来週担当してくれる先生がいたから挨拶でも、と先に会わせてくれた。
女医さんでした。
ちゃんと治療してもらえるなら医師の性別はどちらでもいいんだけど、やっぱり胸のことなので女医さんの方が安心感はありますね。


さらに待つこと5分ほど、完成した元医者への報告書を受け取り、受付で精算。
すると、30分ぶんの料金しか請求されず、そのあたりはやはり柔軟だったみたいで…ありがたい。


というわけで、思いがけず「転院」という結果になったセカンドオピニオン
でも大切な自分の体のことだから、大きい病院で手術を受ける方がやっぱり安心だ。
前に進んだのか? 戻ったのか? 分からないけど、この選択は間違いなかったと将来思えますように。


◆今日かかったお金
セカンドオピニオン自由診療) 22,000円