新宿は豪雨|乳がんのリアルタイム記録

38歳•独身•ひとり暮らし、非浸潤性乳管がん。乳がん初心者の右往左往の記録。

会社に報告1

ついに会社に報告する。
と言っても入院を伝えるのは3人。
チームの同僚、チーム長、その上の上長。
この中ではわたしが一番若い。
 
数年前に海外旅行で1週間休んだことがあるので、
今回も単に1週間休むだけだと遊びだと思われかねない。
それに今後の通院のことも考えると手術入院であることは伝えておかねば。
 
ただどうしても「死ぬの!?」と思われそうなので
病名は伏せておいた。
いずれ放射線治療となれば毎日通院の必要があるので、
術後の病理検査と合わせてその時には病名を報告しようと思う。
 
とりあえず今日は会社の健診で異常が見つかって手術入院で1週間休むこと、
スケジュールはできるだけ前倒しにしてもらいたいこと、
いまのところは元気だと伝える。
 
職務上、わたしの仕事は誰かに代わってもらったり引き継いだりできないので、前倒し(または後ろ倒し)にしてもらうしかないのである。
 
あとは、仕事でやりとりしている他部署の方々にも同様の連絡をせねばならない。
ただこちらは病気のことは伝えなくてもいいかなと思うので、私用でと伝えるつもり。
 
同僚からはすぐチャットが来た。
「仕事なんかいいから、体を第一に!」
と言ってもらえてありがたい。
(この同僚は確か母を乳癌で亡くしている)
 
他の方からはすぐには返事が来ず、さすがに見逃されていては困るので確認のリマインドを送って今日は退勤。
 
久々に好きなバンドのライブのためライブハウスへ。
元々は指定席の予定だったが、緊急事態宣言解除により観客の上限数が増え、立ち見に戻った。できれば座って見たかった。
別に暴れる系ではないのでぼんやり立って見ていただけだけど、だらんと下げている両腕が重く感じて、ずっと腕を組んでいた(これは病気と関係ないと思う)。
ただ左胸に音がずんずん響いている気がする。
「あ、わたし癌に自分の好きな音楽聞かせてるんだ」なんて思った。
 
めったにやらないし今回も絶対やらないと思っていた、わたしの一番好きな曲をやってくれた。
2日後には同じライブが大阪である。
まだ病気が判明する前に、最初の先行でチケットを確保していた。
何もなかったら確実に行っただろう。
でも今回はさすがにちょっとやめておこうかなと思う(でも少しまだ迷っている)。
わたしの好きな曲を知っている友人たちからは「大阪も行くよね!?」と言われるが、「うーんやめとこかな…」とお茶を濁して驚かれる。
そんな友人たちと久しぶりにラーメンを食べて帰った。
 
別に今すぐ死ぬわけじゃないけど、あの一番好きな曲をあと何回聞けるだろうかと、ふと思った。